司法書士試験に合格するには仕事をしながらではなく、専業、つまり勉強一本でやるのが最短合格方法であり、もっとも効率が良いと言われています。
これは本当だと思います。
でも私に関して言えば、当てはまりません。
要は人それぞれだということです。
補助者に就職するのは合格に遠回りだと言われますが、確かにそうなんだと感じますが、やっぱり自分では違うと思ってしまいます。
実際に私は補助者就職で仕事しながら合格までいきましたが、「たられば」の話で、仮に私が専業で勉強していたら合格までの受験回数が確実に少なかったのか?そう考えると答えが出ません。
確かに合格した年のあの集中力とやる気があれば、一発は無理だとしても2回目で合格は十分可能だったと想像できます。
しかしこれは「合格時の集中力とやる気」があってこそのものです。
正直言って、専業の状態であの当時の集中力とやる気は発揮できないだろうなと思います。
補助者かどうか関係なく、仕事していることにより勉強できる時間が制約され、それによりあの集中力などが保たれたとしか思えません。
現に振り返れば、大学受験含めて長い期間に渡り高い集中力とやる気で勉強できたことがありません。直前期ぐらいにガーッとやるタイプでした。
結果的に仕事をしながらという環境が自由な時間を奪い、それにより常に試験まで時間がないというプレッシャーを得ることができました。
短期間集中タイプの人なら、ある程度の受験時代を覚悟できるなら補助者就職は世間で言われるほどのマイナスはないものと思っています。
もちろんこれは私の結果論であって、合格前にこんな偉そうなことを書けたとは到底思いませんが。
仕事をしていることで他にも得られたものがあります。
社会的地位です。非常に薄っぺらいレベルですが。
無職でもなく(かなり安いですが)お給料も頂戴できて心の安心感がありました。
ですから今年受からなかったらどうするんだ…という専業受験生の不安やプレッシャーはほとんどありませんでした。例年ただ受験し次の日の月曜からまた働く繰り返しでしたので。
多分私はこの専業受験生のプレッシャーには耐えられないと思います。現に大卒時の就職でいろいろ苦労した経験がありますので、トラウマになっているくらいなのです。
ですから初受験時は無職でしたが、受験後すぐに補助者の職を探し出しました。
これにより結果、ダラダラと仕事と受験の掛け持ちが何年も続くことになるのですが、決して回り道とは思っていません。この期間にそれなりの経験をいろいろ積み、こころに満たされるものもあります。
というわけで、合格までの時間はかかりましたが、補助者就職していなければ今でも受かっているかどうかも想像できず、もっと精神的に参っていたであろうと痛感します。
一般には補助者就職は無駄だと言われますが、中にはこんな人間もいたんだということを参考にしてもらえればと思います。
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