司法書士試験は過去問がとても重要だと言われます。
しかも、過去問を完璧にすれば合格できると。
そこで毎年試験後に議論されるのが、今年は過去問だけで本当に合格できたのか?ということ。
そもそも過去問だけで、という言葉には、かなりいろいろな意味が含まれていることと思います。
私の場合で言いますと、合格に程遠いときに過去問を解いていたときと、合格年に解いていたときとでは、明らかに思考過程が違います。
前者は答えを見つけようとしていただけ。
後者は答えは当然ながら、違うパターンで聞かれた場合、一つの条文の一部が聞かれていたならその残り、さらにそこから問われた問題は…
などと過去問をきっかけに思考と記憶の呼び起こしが枝分かれしていきました。
過去問を解くのではなく、きっかけ、問題形式のテキストのような使い方をしていたと思います。
ですから、過去問をとにかく漠然とといていても頭打ちがあります。それで択一基準点付近までは誰もが到達する気がしますが、合格までは無理な気がします。
そして過去問だけといっても、過去問のみでは疑問に思うこと、理解しきれないこともあるでしょう。となると他の参考書やネットなどを参照することもあります。
過去問を中心に勉強していて、その過程でいいと思った、必要だと思ったことは、過去問に肉付けする形になっていて脱線することもないでしょう。
過去問の形式や出題範囲は毎年変化しますが、過去問をベースにこのように勉強するのは応用力と思考力がつくことと思います。
妙に「過去問だけ」という言葉にとらわれすぎている印象があります。
しかしこれも全て合格した今だからそう言えているだけです。
不合格の連続時には、過去問だけでなんて無理じゃないか?何かもっと新しい何かを加えないと…と思案していたものです。
だから今受験勉強中のあなたがこのページを読んでも、おそらく決定的な解決とはならないでしょう。合格してみてようやく分かる部分だと思います。
だからこそ、その言葉の表面から目を離すべきだと思います。
過去問を足がかりにうまく自分で勉強できる人、それが合格できる頭の中身の一つなのかなと思います。
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